母は結婚後、お金で相当苦労をしたようだ

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私は、借金は絶対にしたくない、そして金を貸すことも絶対にしたくないという主義を持っている。

なぜそう思うのかと言えば、実の親の借金返済に苦労している姿が鮮明に記憶されているからだ。 ただ逆に言えば、実の親の姿がなければひょっとしたら私も今現在の人生は借金返済をしていた可能性も無いとは言いきれない。

母親に聞いた話だと、私が生まれる前から父親は借金の返済に追われる毎日を過ごしていたらしいのだ。 しかも、その借金返済の事実を隠して結婚したというのだから個人的な心象としてタチの悪いヤツだなと批判する。

やがて私が生まれ、母親も一緒になって父親の借金を返済する日々を送るのだ。 時には、留守番メッセージに「金返せ」の罵声が録音されていたり、直接、借金返済の取り立てが押しかけてくることもあったようなので母親もさぞかし苦労をしたことだろう。

それでも、「愛情」とは素晴らしいものなのか、私からしたら「バカ!」と一言で済ませたいものの、そんな借金まみれ男を女が愛しているからこそ、一緒になってどこまでも尻拭いを続けていくのかもしれない。 何だかんだ親に対し借金の批判をしたところで、私はそんな二人に育ててもらってきた為、今に至る。

父親は自分にとって借金の反面教師

私の父親のように、借金と共に生きているような人の人生においては、借金の返済がなくなることは本人が死ぬまでないのかもと悟ったのは随分と昔のことです。

例え返済を終えても、またどこからか新しく借金をしているのだから。 傍から見ているこちらとしては完全にお手上げ状態、「降参!」と言わざる負えない。

誤解のないよう、私は借金が悪いとは一言も言っていない。 そうしなければ生きれないこともあるし、仕方のないことでもあるから。

私にだってそんな父親から受け継ぐ遺伝子がある。 これから先どう転ぶかだってわからないのだから。

だけども、借金返済という事柄に関しては、やはり私にとって父親は「永遠の借金の反面教師」として見続けていくであろうこの気持ちだけは絶対に譲れないと思ったのでした。